海底熱水鉱床
海底熱水鉱床への取り組み
海底熱水鉱床は、地殻から有用元素を抽出した「熱水」が海底に噴出し冷却される過程で銅、鉛、亜鉛などの各種金属が沈殿してできたものです。学術調査の他、資源としてのポテンシャルを評価する試みも行われています。
当社は国内外の様々な船舶で海底地形、採泥、掘削などの調査に携わっており、堆積物や岩石、鉱物の採取から適切な試料処理、物性計測、化学分析ならびに陸上での試料の保管・管理に係わるサービスを提供しています。
ソリューションの特長
海底熱水鉱床探査に関わる業務を積極的に支援いたします。
経験豊富な海底調査のノウハウを活用
海底熱水鉱床は日本周辺海域で数多く確認されてきておりますが、有用金属種やその賦存量について、今後も多くの調査を進める必要があります。
当社は極域から赤道まで、遠洋・沿岸を問わず様々な海域で調査を行ってきた実績があります。
これらの経験で得たノウハウを最大限生かしてお客様のご要望にお応えします。
試料採取に最適な調査手法のご提案
海底熱水鉱床の現場海域では、その熱水鉱床の成り立ちによって、地質構造や鉱物種が大きく異なることが知られています。
そのため、状況に応じて試掘や試料を採取しながら、探査を進める必要があります。既に得られている海底状況や目的とする試料に応じて、試料採取に最適な調査手法をご提案し、必要な観測機材などを選定いたします。
採取する試料に応じた最適な試料処理の実施
海底熱水鉱床から採取した試料に対して、ご要望に応じて、非破壊計測や半割、層相記載、画像撮影、ならびに陸上分析のためのサブサンプリング等、適切な試料処理を船上で実施いたします。
また、試料保管のためのパッキングや管理用のラベリングなども、船上等で丁寧に対応いたします。
提供できる成果物
海底熱水鉱床試料の採取
海底熱水鉱床試料および環境影響モニタリング用試料について、その採取作業を実施いたします。
採取した海底熱水鉱床試料は、ご要望に応じて船上で適切な処理を行い、陸上に輸送する際に品質を維持できる状態で試料を引渡しいたします。
また、調査に係る各種許認可申請の代行、船舶の手配、使用観測機材の選定についても対応いたします。
海底熱水鉱床調査に関わるデータ
海底地形調査や環境影響モニタリングにおいて得られた各観測データは、ご要望に応じた処理を実施したうえで、提供いたします。
各種計測や化学分析データ
採取した海底熱水鉱床試料について、賦存量評価のための各種物性計測や精密な化学分析を行い、品質管理したデータを提供いたします。
保守管理サービス
調査で使用する採泥器や関連する観測機材について、不具合の確認や定期的な部品交換などの保守管理を行います。また、運用上の改善点があれば、ご要望に応じて修繕や改良などにも対応いたします。
海底熱水鉱床サービス 底質調査 「ちきゅう」 協力:JAMSTEC
海底熱水鉱床探査、試料採取
海底熱水鉱床における有用金属の賦存量を評価するためには、どのような鉱物が、どの場所に、どのくらいの量で存在しているかを明らかにすることが重要です。そのため、広範囲の探査で有望海域を選定し、海底掘削等で現場の試料を採取し詳細な鉱物分析を実施することが必要不可欠です。当社は、海底熱水鉱床探査を目的とする底質調査ならびに試料採取のサービスを提供いたします。
海底熱水鉱床探査 底質分析 「ちきゅう」 協力:JAMSTEC
試料の物性計測、化学分析
海底熱水鉱床の鉱物賦存量の評価や鉱床の生成過程の解明のためには、得られた鉱物試料の物性計測や元素組成、有用金属の含有量の調査が必要です。当社では、得られた試料から、その後の分析のためのサブサンプリングや試料処理、非破壊計測、物性計測、元素組成分析、微量元素分析、同位体比分析のサービスを提供いたします。
海底熱水鉱床サービス 環境影響調査
海底熱水鉱床の持続的な開発のために
海底熱水鉱床の鉱物資源開発を進めるに際して、採鉱や揚鉱による海底周辺環境への影響の有無を調査する必要があります。当社では、豊富な海洋調査のノウハウを活用して、開発海域での環境影響調査を実施いたします。
海底熱水鉱床探査に係わるコンサルティング
当社は長年にわたり国内外の様々な船舶を用いた海洋調査および海洋底探査に携わり、そこで培った技術や実績に基づき、海底熱水鉱床における賦存量調査や環境影響モニタリングに関するあらゆるご要望にお応えいたします。
また、海底熱水鉱床探査に必要な探査装置の開発や試料採取に有効な採取機器の製作についても、お気軽にご相談ください。
あてはまる業種
- 官公庁・自治体
- 大学、研究機関
- 金属鉱業