2024.11.25
マルチビーム音響測深装置を用いた駿河湾調査
海と地球の科学技術コンサルタント
2024.11.25
当社は、東海大学海洋学部海洋理工学科の坂本泉教授の研究室と共同研究契約を結び、マルチビーム音響測深装置や水中ドローンなどICT(Information and Communication Technology)調査機器を融合的に用いた沿岸調査方法の確立を目指しています。
今回、9月14日から20日までの1週間、東海大学が所有する実習船「南十字」に当社が所有するマルチビーム音響測装置(EM2040P)を搭載し駿河湾沿岸部の地形調査を行いました。
「南十字」の舷側にマルチビーム音響測深装置を搭載し調査している様子
調査序盤に機器の操作方法を説明したところ、学生さんの飲み込みが早く、中盤から後半にかけては学生さんだけで音速度測定の作業を行って貰えるようになり、大変助かりました。
音速度測定機器を海中に投入している作業の様子
測深データはリアルタイムで先生方や学生に見て貰い、「ここの地形は面白い」、「これはエラーデータだね」といった話をしながら調査を進めました。当初は荒天予報で1週間のうちに半分出港できれば良い方だねと話していたところ、全日出港し観測することができ、計画以上にデータを取得することができました。
リアルタイムの地形データを見ながら調査を進めている様子
帰港時に清水港に着岸している東海大学海洋調査研究船「望星丸」を撮影
坂本教授の話では、今回取得したデータは卒業研究にも利用するとのことです。我々もデータ処理を進め、特徴的な地形を示す場所で水中ドローンを用いた調査を展開していきたいと考えています。最後になりますが、今回の共同調査によって学生さんに少しでも海洋調査業界に興味を持って貰えればと思う次第です。